この記事では、paildの特徴の1つである「 バーチャルカード/リアルカードのどちらでも作成できること 」に焦点を当て、その特徴を利用することでpaildを導入した企業がどんな業務設計ができるかについて解説を行います。
バーチャルカード/リアルカードをどのように解釈すべきか
まず、バーチャルカード・リアルカードが何を表しているか説明します。
paild上で法人カードの発行操作を行うと、「カード番号」「有効期限」「CVV(カード確認用暗証番号)」「カード名義」のペア(記事では「カード情報」と呼びます)が即時に発行されます。ECサイトなどの画面上に、これらの発行されたカード情報を入力することで決済ができます。これら発行されたカード情報を「バーチャルカード」と呼びます。
法人カードの発行操作後に、paild上のカード管理画面で「リアルカードを発行」ボタンを押すことで、「リアルカード」が発行されます。リアルカードは、プラスチックカードに、磁気ストライプを用いてカード情報を保存し、磁気ストライプを通して専用の端末でカード情報を読み取れるようにしたカードです。
図:paild上のカード管理画面イメージ
「バーチャルカード」について、一般的にあまり馴染みのあるものではありませんので、理解しやすいように補足します。そもそも「バーチャルカード」という名称自体が、物理的なカードが発行されることが前提となる伝統的なクレジットカードサービスを強く意識したものとなっています。
クレジットカードサービス(もしくはデビットカードサービス)の利用を開始してカードが発行されると、そのカードを受け取った人はどのような便益を得るでしょうか。どのカード会社で発行されるカードに共通していることを4つ上げると、以下のようになります。
- 決済に際して利用するクレジットカード番号(カード情報)
- その番号を利用することで自分の口座から支払いを行う機能(決済機能)
- デザインされた物理的なカード本体(物理的なカード)
- カードを実店舗の端末で読み取ることで手間なく決済できる機能(端末読み取り機能)
従来のカードサービスで発行されるカードからもたらされる便益のうち、実店舗利用を行う上で必須となる「③物理的なカード」と「④端末読み取り機能」の機能を省略したもの(つまり「①カード情報」「②決済機能」)が「バーチャルカード」だと解釈することができます。
図:クレジットカードの要素を分割して解釈する
paild利用者はこのカードをどのように使い分ければ良いか
paild上では、この2種類のカードをどのように使い分けると良いでしょうか。前提ですが、paildで法人カードを発行する上で必ずバーチャルカードが発行されます。
従って、基本的な使い分け方は次の2通りになります。
- バーチャルカード
- バーチャルカード+リアルカード
この2つの使い分けは、発行したカードの目的に従って行えば良いでしょう。リアルカードを付与することで実店舗の決済が可能になります。実店舗の決済が必要となる目的のカードを利用する場合リアルカードを発行して活用しましょう。実店舗が必要とならない、ECサイトやWebサービスの利用が中心となるカードについてはバーチャルカードのみで運用を行うことになります。
次に、「(2)バーチャルカード+リアルカード」としているカードについて、応用的な使い方を解説します。
paildでカードを発行して利用者権限をユーザーに付与をすると、ユーザーはカード情報のほか、月ごとの利用可能額やこれまでそのカードを利用していた明細を閲覧することができます。
図:リアルカード・バーチャルカードを付与したユーザーが受け取るもの
月額利用可能額閲覧 | 利用明細閲覧 | カード番号閲覧 | 店舗決済機能利用 | |
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バーチャルカードユーザー招待:必要 | ○ | ○ | ○ | - |
リアルカード ユーザー招待:不要 | - | - | ○ | ○ |
バーチャル+リアルユーザー招待:必要 | ○ | ○ | ○ | ○ |
会社内・事業部内などで1枚のカードを広い用途で利用する場合を想定すると、利用可能額・利用明細の情報を積極的に見せたくない人員にも、カードを用いて決済してもらいたいと考えるときがあるでしょう。その場合、paild上で利用権限を付与していない人に対してリアルカードのみを渡す運用も考えられるでしょう。渡された人は決済だけが可能になり、渡した人はそのカードが適正に使われたかpaildの画面上で確認することができます。